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「文章力をあげたい!」と思ったときの近道って? 『文章力の基本の基本』ワークショップ@新宿ブックファースト

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大事な場面で自分をよく見せようとして、言葉を飾ってしまう。そして、「思っていることが伝えられなかった」と後悔することが私にはあります。ときには、どうせ伝わらないからと尻込みしてしまうことも。

 

だからこそ、「うまく伝えられたらいいのにな」と思うことも少なくはありません。

 

フリーランスのライターとして独立して1年が経ち、最近は初心に返ることを心がけています。そこで、文章力を見直すために、12月8日に新宿ブックファーストで開催された『文章力の基本の基本』(著 阿部 紘久 日本実業出版社)のイベントへ。定員40名で、ほとんどの席は埋まっていました。

 

問題を解いていき「良い文章とは何か?」を考えるワークショップ形式。筆者である、阿部先生が司会です。

 

問題は全部で34問。構成は、このような感じ。

 

「第1章 文の基本形を作る」

「第2章 簡潔に書く」

「第3章 分かりやすく書く」

「第4章 的確に書く」

「第5章 共感を得る」

「第6章 話し言葉の影響を避ける」

 

どれも文章を書くときに当たり前なこと。なのに「できていますか?」と訊かれたらドキッとしてしまう。

 

 

「伝える文章」にするためのポイントをメモ。

 

読み手になって感じたり、考えたりする想像力を持つ

主題を早く登場させることで、読み手は「何の話だろう?」と迷わなくなる

修飾語は直前に置く

文章の並びの基本は、時系列

「本当に」などの強調する言葉を多用すると、説得力がなくなる

五感を使って事実を追体験できるような文章にする

(目に浮かぶように、聞こえるように、味わえるように、触れられるように)

事実を淡々と語れば、情景が想像しやすい

 

・・・・など他にも伝わる文章のポイントが、ぎゅっと詰まったワークショップでした。

 

最後は、質疑応答の時間。

 

「文章力をあげる効果的なトレーニングはありますか?」という質問に「考えたことや感じたことがあったら、立ち止まって、その言葉を書いてみることです。自分自身の内側にあることを的確に伝えるのは大変なこと。内側に溜まったら、その都度、書いていけばいい。反芻すれば、だんだん書けるようになるんです。」と阿部先生。

 

自分の考えていることが、どんな人にも100%賛成されるとは限らない。だけど伝えることを諦めなければ、わかってもらう方法が身に着いていく。

 

上手な文章を書くための近道は「伝えたい」と思った気持ちに正直であることなのかも。そんなふうに感じて、前向きな気持ちになりました。

 

最後のスライドの言葉が、印象に残っています。

 

文章を書く作業は、

「相手になりきってみる」

「自分自身に戻る」の繰り返しです

 

 

言葉の並びや選び取り方で、伝わり方がガラリと変わる。

文章の奥深さを楽しんだ夜でした。

 

文章力の基本の基本

文章力の基本の基本