ライターだって、ちゃんと言いたい。

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近すぎると、見えないこともある

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 ※山中湖の花の都公園でのイルミネーション@2016年1月2日

 

「ライフスタイル系が似合うと思うよ」

 

私ってどう見えますか、と質問した編集さんに言われたコトバ。

なんだかしっくり、という その回答を持って、地元山梨に帰ってきた。

 

ライフスタイルか……と考えながら、

高速バスの中で、むかしインタビューに同行させてもらった、

アーティスト・赤川純一さんのインタビューを思い出す。

 

その記事は、こちら

fuze.jp

 

「どんな作品をつくりたいの?」という質問に、

「ジェットコースターみたいなもの。考える前に、感じるような作品をつくりたい」

というようなことを、おっしゃっていた。

 

”自分と同じくらいの歳の人が、

やってみたい、という想いだけで単身でドイツに行き、

本当に自分のしたいことを実現している”

 

という事実に、そういう人がいま目の前にいることに、

ただただ圧倒されたインタビューだった。

頭をがーんと打たれた想い。

 

そして、このインタビューのなかで、

もう一つ強烈に覚えているのは、

音楽と映像を使って、

「地元を盛り上げるような活動をしている」ということ。

 

 

正直なところ、「地元愛」というものが人より薄い、と自覚している私は、「地元を盛り上げよう」という気持ちが羨ましくもあった。

 

また別の日。

 

高知県出身の友人2人と飲んでいて、

「高知を盛り上げることがしたい」という話で2人が盛り上がる。

 

その話を聞きながら、「おや、ここにも?」と、わたし。

 

「なぜ、地元を盛り上げることに気持ちが傾くんだろう?」

 

それは、振り返ると、

幼いころから、私のなかにあった疑問かもしれない。

 

父は、地元山梨の観光課で働く公務員だった。

富士山の写真を撮る、父の姿を毎日のように眺めてきた。

 

わたしには、わからなかった。

富士山の偉大さも、自然のありがたさも。

なぜ、父がうれしそうに、写真を撮るのかも。

 

だけど、今回、

東京から地元に帰るバスの中で、富士山をみたとき、

車から降りて見上げた空一面に、たくさんの星が見えたとき、

誰かに この魅力を知ってほしいな、と思った。

 

「この気持ちかな?」と、うれしくなる。

 

都会みたいに、きらびやかなものはないかもしれないけれど、

ここには、こんなに人の心を落ち着かせてくれるものがたくさんあるのだ。

 

どんな形でかかわれるのか、

予定も、つながりも全くないけれど、

私を育ててくれた地元に、貢献できる日がくればいい。